1995年 大山の雄大な山容を真正面にとらえる絶好の地に植田正治写真美術館が開館した。
なだらかな段々畑の中に横たわるモダンな建築物は、それ自体がまさに「植田調」を体現するかのように、不思議な緊張感を放っている。

時代に敏感で、しかし決して時代に振り回されなかった植田正治氏。
世界的な写真家となってからも故郷の風土や身近な人たちをごくあたりまえに慈しんだ彼は、“心の故郷”として大山を美術館の地にしたのだろう。

“心の故郷・大山”---
それは、生涯、“写真すること”を楽しみ続けた自由人・植田正治氏をリスペクトする5人の作家にとっても愛すべき地であるに違いない。

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