MEMORIAL-CEREMONY_SOU-SEN
 死の故事と諺


1991.05
死の故事と諺

 故事やことわざは長い間人々の間に伝えられてきた教訓だけに憶えやすく、また人を楽しませるユーモアがあったりする。説明が大変なものでも、ことわざで伝えるとすぐに意味が通じてしまうのも特徴でしょう。今回の「デスウオッチング」では、「死」にまつわる故事ことわざを集めてみました。


あ行

哀哀たる父母、我を生みて苦労せり
 =父母の没後、その恩を偲ぶ情をいう。「詩経」

悪人は畳の上では死ねぬ
 =悪いことをする人は、畳の上で家族に見取られて死ぬことはできず、非業の死を遂ることが多い。

朝(あした)に紅顔あり、夕(ゆうべ)に白骨となる
 =人生は無常で、生命ははかないものであるという気持ちを歌ったもの。「和漢朗詠集・下」

朝(あした)に道を聞かば夕(ゆうべ)に死すとも可なり
 =朝に道を聞くことができたら、夕に死んでも心残りはない。「論語・里仁」

在りての厭い、亡くての偲び
 =人の在世中は嫌なところばかり目につくが、いざ亡くなると美点が思い出されてなつかしく思われる。「毛吹草」

生(いき)顔と死(しに)顔は相好が変わる
 =生前の顔と死後の顔では、面相が変わること。

生二両に死五両
 =出産には2両、葬式には5両の経費がかかること。

一期一会(いちごいちえ)
 =一期とは仏教語で一生のこと。一会とは仏事の集まりを言う。生涯に一度の集まりを大切にすること。茶道での用語。

一殺多生
 =多くの人の幸せのために、ある人を犠牲を払わせるのもやむえないという考え方。

一度墓場へ持っていったものは持ち帰るものではない
 =各地の習慣。

1年に二人目の死者が出たら人形を入れて埋葬する
 =1年に二人死ぬと、もう一人死ぬという俗信から、3人目の代わりに人形を入れるもの。

一敗地に塗(まみ)る
 =戦いに負けて臓器や脳が飛び出し、泥だらけになるなるという意味。完全に負けて見る影もないという形容。「史記・高祖本紀」

一蓮托生(いちれんたくしょう)
 =死後まで運命や行動をともにすること。極楽浄土で同じ蓮花の上に生まれる意味から。

一献酒は飲まぬもの
 =盃一杯だけのお酒は葬式の時の作法だから、普段は飲まない。

往(い)に跡へ行くとも死に跡へ行くな
 =先妻と離別したあと後妻に行くのは良いが、死別したあとには嫁ぐものではない。死者の美点ばかり追想しては、今の妻がひがむことになる。

引導を渡す
 =葬式のときに死者が成仏するように導師が教え諭す言葉。本来は迷っている人を仏道に引き入れ、導くことをいった。

卯(う)の日重ね
 =十二支の卯の日は、吉事を行なうと重なるからよく、凶事はますます悪くなるという俗信。2度あると困るので、この日は婚礼と葬式は避けた。

生まれるも一寸、死ぬのも一寸
 =人は生まれるときと死ぬときには苦しむが、それもわずかな間である。

海行かば水漬く屍
 =大伴家持の長歌の一節。海山で戦死することがあっても、後退しないという歌の一節。

江戸と背中が見て死にたい
 =死ぬまでに一度は、江戸見物をしたい。

縁と命はつながれぬ
 =一度死ねば蘇らないように、一度切れた縁はつなぐことが出来ないという意味。

老いのみ老いて墓知らぬ狐
 =歳ばかりとって、死に場所も知らない愚か者のこと。

老いて死するは兵の恨み
 =戦場で死ぬのでなく、歳とって病死するのは武士にとって残念なことである。「源平盛衰記」

老いて死せざる是を賊となす
 =一生、善行もなくただ歳を重ね、死にもせず風俗を損なう者は、社会の害賊である「論語・憲問」

横死(おうし)の九法
 =横死する九つの原因を述べたもの。九つのすべてが食事の方法に関係する。「釈氏要覧」

御忌参りの衣装較べ
 =親や祖先の法事に集まった人が、衣装を競う合うこと。物事の本質を忘れること。

 


か行

偕老(かいろう)同穴
 =生きている間はともに老い、死んでからは同じ墓に眠ること。歳を取るまで仲よく暮らすこと。「詩経」

火事と葬式に行けば勘当もゆりる
 =火事や葬式の時にわびを入れれば、勘当されている者でも許される。

餓死の翌年に漁がある
 =凶年の翌年は大漁である。悪いことのあとには、良いことがある。(岩手県)

佳人薄命(かじんはくめい)
 =美人は生まれつき病弱であったり、不幸なものが多い。(蘇軾)

かつえて死ぬは一人、飲んで死ぬは千人
 =餓え死にする者は少ないが、酒を飲み過ぎて死ぬ者は多い。

門松は冥土の旅の一里塚
 =門松は正月を祝う目出度いものであるが、それだけ死に近くなるから目出度くないとも言える。一休の狂歌という。

館舎を捐(す)つ
 =貴人の死をいう。捐館(えんかん)は仏教の葬式の時、生前社会に尽くした人に用いる。

棺を蓋(おお)いて事定まる
 =人の評価は死後に初めて決まるという例え。「晋書」

棺をひさぐ者は歳の疫ならんことを欲す
 =棺を売る者は、疫病が流行して死者が出たらよいと考える。自分さえよければよいという例え。「漢書・刑法志」

棺桶に片足を突っ込む
 =歳をとって、死期が近いこと。

北枕で寝るな
 =死者の頭を北枕にして寝かせるので、それを連想させるので忌む。

吉事には左を尚び、凶事には右を尚ぶ
 =左は陽、右は陰から吉事には左を上位、凶事には右を上位にすること。

鬼録に登る
 =「鬼」は死者の霊のこと、死んで亡者の戸籍に入ること。鬼籍に入るともいう。

草葉の陰
 =墓の下。あの世のこと。

碁打ち親の死に目に合わぬ
 =碁に熱中すると、親の死に見取れないことになる。年中行事であった御城碁では、勝負がつくまで帰宅が許されなかったという。

鼓琴(こきん)の悲しみ
 =琴の好きな人が死んだとき、家人が霊前に遺愛の琴を置き、友人がその琴をひいて泣いたという故事。知己に死に別れた悲しみをいう。「世説新語」より。

後家を立てる
 =夫の死後、ずっと未亡人で過ごすこと。

後生大事
 =来世の安楽を大事にすること。常に心をこめて努めること。

鼓盆(こぼん)
 =妻の死。荘子が妻を失ったとき、盆を叩きながら歌った故事。「荘子・至楽」

今生の暇乞い
 =この世に別れを告げること。

 


さ行

最期の十念
 =死に際に念仏を十度唱えること。

五月(さつき)坊主に蝿たかる
 =5月は農繁期で法事を行なう家もなく、僧侶が暇なこと。

去る者は日日に疎し
 =死んだ者は日ごとに忘れられていくこと。また、離れて暮らしていると親密さがうすらいでいくこと。「文選」

3年父の道を改めざるは孝というべし
 =父の死後3年の喪の間は、父のやり方を変えないで生活する者は、親孝行である。「論語・学而」

鹿の死するに音(こえ)を択(えら)ばず
 =殺されそうになれば、鹿でさえ声を荒げるように、人も苦しまぎれに悪いことをしたり、言ったりするものである。「左伝」

屍(しかばね)に鞭打つ
 =亡くなった人の悪口をいう。

死後四十九日魂はその家に留まる
 =49日間は死者の魂が次の生を得るまでにさまよう期間だから、まだこの世に魂が残っていると考えた。

地獄の釜の蓋が開く
 =正月16日と7月16日は、地獄の鬼も亡者の折檻をやめて休み、この時には地上の使用人も薮入りとして休みがもらえた。

死して酒壷となる
 =臨終の時、側にいた友に、「陶芸家のそばに葬ってくれれば、やがて土になり、そして酒壷になるかもしれない」という故事。非常に酒好きなこと。

死してのち已む
 =生きているかぎり努力すること。

死児の齢を数う
 =死んだ子が生きていたら、今は何歳かを数えること。どうにもならない過去の愚痴を言うこと。

死生、命(めい)あり
 =人の生死は天命によるもので、人の力ではどうしょうもないこと。

死中に活を求む
 =助かる見込みのない状態の中で、生き延びる道を求めること。「後漢書」

七本塔婆になる
 =死ぬこと。死後7日目ごと、四十九日まで計7本の塔婆を立てる風習から。

死出の山
 =死後、越えて行くと考えられた山。また「十王経」の地獄にある山。

死に花が咲く
 =死に際に、立派な言行があること。

死人のあるとき四十九日間はお宮の鳥居をくぐってはいけない
 =赤穂地方の諺。

死人を起こし、白骨に肉す
 =危険な状態にあるものを助けること。非常に恩になること。「左伝」

死ぬ先の引導
 =手回しが良すぎることの喩え。

死は或は泰山より重く或は鴻毛より軽し
 =命を捨てるにも、場合によって軽重がある。平素は命を大切にし、死ぬときには潔く死ぬ心掛けが必要ということ。泰山は中国の名山、鴻毛はオオトリの羽毛。(司馬遷)

死を見ること帰するがごとし
 =落ち着きはらって、死に向かうことがまるで家に帰るのを楽しむかのようである。「大戴礼」

死を見ること生の如し
 =死地に臨んでも、恐怖を感じないで、生き続けるように落ち着いている様子。「荘子・秋水」

死んだ後の祭
 =親の死後に供養を手厚くするより、生前に少しでもよけいに孝行したほうがよい。

親(しん)は泣寄り、他人は食寄り
 =不幸があったときに、身内のものは心から悲しんでくれるが、他人は食物にありつくために寄り集まる。「世話尽し」

人命は至重なり
 =人の命はかけがえのない大切なものである。「十八史略」

炊臼(すいきゅう)の夢
 =妻の死を知らせる夢。妻に先立たれること。「酉陽雑俎」

生死則涅槃
 =生死の苦しみは、そのまま悟りの縁となること。

生芻(せいすう)一束
 =生のまぐさの一束。母の死を弔って生芻を霊前に供えた中国の故事から、死者への贈り物をさす。

生は寄なり、死は帰なり
 =人がこの世に生きているのは、この世に一時的に身を寄せているのであって、死は本来の場所に帰ることである。揚子江を渡ったとき、舟が竜の背中に乗り上げて、同船の客が騒いだが、王はこの言葉を述べて少しも動揺しなかったという。「淮南子・精神訓」

泉下(せんか)の客
 =黄泉の下の人になる。亡くなること。

線香は千日の功徳あり、抹香は万日の功徳あり
 =線香や抹香を焚くと死者に功徳があるが、それぞれ「セン」と「マン」に掛けた諺。

千人の指さす所、病なくして死す
 =多くの人から恨まれれば、病気がなくても死ぬ。「漢書」

善人なおもて往生を遂ぐ、况んや悪人おや
 =善人が極楽往生できるのだから、仏の力に頼るしかない悪人が救われるのはいうまでもないことである。まさに仏の慈悲の力の偉大さが発揮できる場だからである。「歎異抄」

喪家(そうか)の狗
 =喪中の家の飼い犬。不幸のあった家では、悲しみの余り犬に餌をやるのを忘れ、犬が痩せ衰えること。そこから見るからに痩せ衰え元気のない人をさす。

葬式すんで医者話
 =葬式がすんでから、医者の善し悪しを論ずる。すんでから後悔を口にすること。

葬車の後に薬袋
 =棺を乗せて運ぶ車の後に、薬の入った袋を下げる。間に合わないことを喩えた中国の諺。

喪なくしていためば憂い必ずむかう
 =嘘から出たまこと。葬式がないのにみだりに憂い悲しんでいると、必ず本当の不幸がやってくるという。「左伝」

桑楡(そうゆ)まさに迫らんとす
 =桑楡はくわとにれの木。夕陽の影が木の梢にかかって、落日が近いことから、死期が近いこと。「文選」

葬礼九つ酒七つ
 =葬礼は九つ(昼の12時頃、宴会は七つ(午後4時頃)に行なうのが通例であるという意味。

空の煙
 =空にたちのぼる煙。死者を火葬にした煙。死ぬことを言う。

 


た行

泰山くずれ、梁木(りょうぼく)やぶる
 =偉人の死。泰山は中国一の名山、梁木は建物の大事な梁(はり)で、大きくて大切なものが壊れることから、偉大な人の死を形容する。「礼記・檀弓」

大丈夫、死すれども冠を捨てず
 =立派な男子は死ぬときには、みっともない死にかたはしない。「左伝」

玉となって砕くとも、瓦となって全からじ
 =人間は潔く死にたいものである。瓦として無事に生き延びるより、砕けても玉のほうがよいという意味。玉砕。「北斉書」

断腸の思い
 =はらわたがちぎれるほど悲しくて痛ましい思い。

断末魔
 =仏教の言葉で、体内には末魔という部分があって、命終わるときにこれが分解して苦痛が生ずるという。臨終の苦痛をさす。

朝開暮落(ちょうかいぼらく)
 =朝に花が開き、夕方には散る意味。人の命のはかない喩え。

弔者門に在り賀者閭にあり
 =(閭は村の門)。弔いの客が家の門にいるときに、お祝いの客が村の入り口に到着している。悪いことの後に良いことがある中国の諺。

寺にも葬式
 =葬儀のないところはないという喩え。人の世話をやいた人もやがては人の厄介になる。

天地に万古あるも、この身は再び得られず
 =天地は永遠に存在するが、人生は再びやり直すことは出来ない。「菜根譚」

東海を踏みて死す
 =世の中のことを憤慨して死ぬこと。東海は渤海湾、または東シナ海をさす。「史記」

屠所(としょ)の羊
 =屠殺場にひかれていく羊。刻々と死期が迫る喩え。

土壇場に直る
 =首切り刑を行なう土壇の上につくことから、最期の場に臨むこと。

土手っ腹に風穴をあける
 =土手っ腹とは、ふくれた腹をいい、そこに鉄砲の玉を撃ち込むぞというおどし文句。

友引に葬式をするな
 =この日に葬式をすると、続いて葬式を出すようになるという全国的な俗信。

土用の死人を盗人が取る
 =土用の日に土を犯すのを忌み、埋葬せずに置いたもの。そこから、意外なことがあってじゃまなものが片付く喩え。

虎は死して皮を残し、人は死して名を残す
 =虎は死後皮として珍重され、人は名誉や不徳が語りつがれる。生前から死後の名誉を重んじ。行ないを戒める諺。

鳥のまさに死なんとする、その鳴くや悲し
 =鳥の死に際の声は悲しい。「人のまさに死なんとする、その言や善し」の対句で、人の死に際には本音が出るという喩え。

鳥辺山の煙、仇野の露
 =(京都の鳥辺山はかっては火葬場、仇野は埋葬地であった。そこから人の生のはかないことを喩えたもの。

 


な行

奈落の底
 =地獄の底。そこから深い底、深い不幸の喩えとなる。

人間到る処青山有り
 =自分の骨を埋めるところはどこにでもあるものだ。一生郷土にいるのでなく、志を立てて遠くへ行く気持ちを表したもの。

 


は行

墓場に花は植えぬ
 =墓場に花を植えると死に花が咲くといって忌む。(十津川の民俗)

白玉楼の人
 =白玉楼とは文人が死後行く天上の楼閣といわれる。文人の死をさす。

帛(はく)を散じて亡卒の遺骸を収む
 =高価な絹で戦死者の遺体を収容する唐の故事より、戦死者を手あつく葬ること。

柏舟(はくしゅう)の操
 =夫の死後も操を守り、再婚の勧めも断って「柏舟」の詩を詠んだ故事から、未亡人が夫のために操をたてること。

蓮の台の半座を分かつ
 =極楽浄土に往生した者が座る蓮華の座に、死後も共に往生して、座を同じくすること。

白骨に肉を付ける
 =死者を再生させるほどに功徳があること。

万死の床に臥す
 =ほとんど死にそうな状態で床に伏すこと。

引かれ者の小歌
 =江戸時代、刑場まで馬に乗せられ引かれていく者が、鼻歌を歌う意味から、負けた者が強がりを見せること。

非業の死
 =前世からの業によって定められた寿命の終わらないうちに死ぬこと。尋常でない死にかたをすること。

左膳で食事すると果報を落とす
 =左膳とはお膳の木目を縦にすること。これは死者に供える作法であるため、普段は忌む。

百歳の後
 =死ということを遠回しに言う言葉。「詩経」

百人殺さねば、良医になれぬ
 =医者は患者を稽古台ににして腕を磨く。

普請と葬式は一人でできん
 =家を建てたり、葬式をするときは、近所の手伝いがいる。普段の近所付き合いが大切との戒め。

布施ない経に袈裟を落とす
 =布施のないときには、略式にして経を読むときにも袈裟を掛けない。報酬が少ないと仕事も手を抜いて行なう喩え。

二人並びたる中を通り過ぐべからず
 =俗説で、不吉とか死ぬとかいう。

墓木すでに拱(きょう)す
 =人が死んで多くの年月を経たこと。また世間なみの年齢で死んでいれば、もう墓の木も一抱えの大きな木になっているのに、死なずに生きている者をあざける場合にも用いる。「左伝」

 


ま行

道で葬式に出会ったら見えなくなるまで、親指を隠しておかないと親が死ぬ
 =各地でいわれる俗説。

冥加に尽きる
 =冥加とは知らずに受けている神仏の加護。この加護から見離されること。

虫の息
 =今にも絶えそうな弱々しい息づかい。

無常の風は時を選ばず
 =人の命を花に例え、それを散らす(死)風は老若に関係なく訪れるということ。

冥土の道は王なし
 =死後の世界は上下の差がなく、死を免れるものもないこと。

めでたくなる
 =「死ぬ」「倒れる」などの言葉を忌むで使う。

雌鳥が鳴くと凶事がある
 =普段は時を告げない雌鳥が鳴くと、悪いことが起こる前兆である。各地の俗信。

亡者にも鎧
 =死者にも身なりを調えれば立派に見えること。

以て瞑すべし
 =それによって安らかに死ねるだろう。それくらいできれば死んでも後悔しないから、それで満足すべきであるという意味。

 


や行

病獲麟(かくりん)に及ぶ
 =病気が重くなって臨終になる。獲麟は絶筆のこと。「源平盛衰記」

病上手に死に下手
 =よく病気に罹る人は、かえって容易に死なないこと。

憂患に生き安楽に死す
 =人は悩みや障害があるときには生命を守ろうと努力するが、安楽にふけっている時には油断して死にやすくなる。「孟子」

幽明境を異にする
 =幽とは幽界、明とは現世。死んで冥土と現世に分れること。

夜、爪を切ると親の死に目に合えない
 =各地の俗信。

 


ら行

老少不定(ふじょう)
 =老人が早く死に、若い者が後に死ぬとは限らない。

 


英語の諺

悪魔すら死ぬと喪主に事欠かない
 (When the devil is dead,he never lacks a chief mourner.) どんな悪人にも利害関係のある人がいて、その死を悲しむこと。

うぶ声は死の始まり
 (The first breath is the beginning of death.)

狼の死は羊の安全である
 (The death of wolves is the safety of sheep.)

大人は子供が暗闇を怖がるように死を怖がる
 (Men fear death as children to go in the dark.)

神から愛される人は長生きしない
 (Those that God loves do not live long.)

今年死んでおけば来年は死を免除される
 (He that dies this year is excused for the next.) 人は2度死なぬ。

死者と不在者は、友でも友でなくなる
 (To dead men and absent there are no friends left.)

死神は親羊と同様子羊も貧り食らう
 (
Death devours lams as well as sheep.)死は誰も容赦しない。

死人はどんな話もしない
 (Dead men tell no tales.)死人に口なし。

死は医者に挑戦する
 (Death defies the doctor.)

死は万病に効く膏薬
 (Death is a plaster for all ills.)

死は賄賂が効かない
 (Death taskes no bribe.)

死んだ犬は噛みつかない
 (Dead dogs barks not.)

葬式は一度あると二度ある
 (One funeral makes another.) 災いは続いて起こる。

妻が死んで羊が生きていれば男は金持ちになる
 (The death of wives and the life of sheep make men rich.)

天国には、地上からでも水上からでも同じように行ける
 (The way to heaven is as ready by water as by land.) 地上で死んでも海で死んでも行き着く先は同じ。

病気になったことのない者は最初の病気で死ぬ
 (He who never was sick dies the first fit.)一病息災。

冬温かだと墓地が肥える
 (A green winter makes a fat churchyard.)冬に雪が降らないと病死する人が多い。

良い姑は一人しかいない、そして彼女はあの世にいる
 (There is but one good mother-in-law,and she is dead.)

欲望を放棄する者は死にはじめる
 (He begins to die that quits his desires.)

 


[資料]

『故事俗信ことわざ大辞典』少学館
石田博編『故事成語ことわざ事典』雄山閣
加藤常賢『中国故事名言辞典』角川書店
『故事ことわざ辞典』東京堂出版他
大塚高信編『英語諺辞典』三省堂他

 

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