奥大山

「ひまわり号」bQ


「青空に映えるひまわり号」

有限会社安達商事 
(鳥取県)
         代表取締役 安達享司 様 

地域スーパーあいきょう 移動店舗「ひまわり号」


「前年比140%アップですよ!」と嬉しそうに語る安達社長。

ここは鳥取県大山の麓岡山県境に近い町、江府町。人口3,800人、約30の小さな集落からなる過疎の町。

移動店舗「ひまわり号」が、青空の下、氷川きよしの歌声と共に集落にやって来た。

週2回の定期便である。


■入りきらないほどのお客さま
歌声に誘われるように、集落の人達が買物籠を手に、「ひまわり号」を訪れる。
こんにちわ!と、馴染みのお客さまへ声をかける店員さん。

「元気な顔が見れると、ほっとします。顔が見えないときは、家にまで行ってみることもあるんですよ」。
あっと言う間に、店舗の中は、人で溢れていた。
■大容量の冷凍冷蔵庫で生鮮品がドンドン売れる
オオシマ自工製作の移動店舗「ひまわり号」は、安達社長にとって数台目。移動販売のキャリアは10年に及ぶ。
「この車にして良かったですよ」と安達社長。
ひまわり号には大容量の冷凍冷蔵庫が装備。他の車では扱いが少なかった生鮮食品をたくさん品揃え。それが売上げを牽引している。
しかも、自らが考案した白地にひまわりのデザインも、人気の秘密だ。
 
集落には、一人暮らしのお年寄りが多い。
車のない世帯にとっては、この移動店舗がライフラインとなっている。

雪の多い大山の麓、町役場が「ひまわり号」のために除雪をしてくれるほど「ひまわり号」は集落にとって、なくてはならないものになっている。

意外だったのは、比較的若い買い物客もあること。車で出かけることもできるが、この「ひまわり」が便利だし、売り出しもお得なんだとか...。
■移動店舗成功の鍵
移動店舗成功の要因を聞いてみた。
1.地域に密着した固定の店舗があること。これが商品の補給基地になってくれるから、たくさんの品揃えが可能になる。
2.競合する移動店舗との差別化。生鮮品をたくさん積めるオオシマ自工製なら、敵なしの強さだ。
3.頻繁に訪問しないこと。三日に一度程度がちょうどいい。お客さまはまとめ買いをしてくれる。
 
■最大の成功要因は?
さて、大きな買物袋をもって家に帰る頃。スタッフは家の近くまで重い荷物を持ってあげる。実は、最大の成功要因とは...販売員さんの優しさかもしれない。
会社のニックネームはスーパーあいきょう。愛嬌あふれる移動店舗なのです。
あっ、もう一つ、お客さまがこっそり教えてくれた成功要因がありました。 それは、氷川きよしの歌声。
「これでなくっちゃ、買物しません」だって!   大山の麓を、「ひまわり号」が今日も行く!
 
 

 

                
■江府町商工会
〒689-4401 鳥取県日野郡江府町江尾2076-4
TEL:0859-75-2333 FAX:0859-75-3943 [お問い合わせはこちら