ダイセンキャラボク純林(大山登山・大山山頂)

頂に息づく国指定特別天然記念物
登頂の末に出会える、感動の高山植物

大山山頂付近で一番目につくのが「ダイセンキャラボク」の群落で、北西に向いたなだらかな一面を占めます。
この中の大群落は世界的にも貴重で、文部省はこの純林を昭和2年(1927)に特別天然記念物に指定。法改訂の昭和27年(1952)3月29日には、国指定となりました。

大山の頂上は冬になると、約3mにもおよぶ雪で覆われます。
ダイセンキャラボクの純林をよく見ると、枝が枯れているものがあります。これは北西の季節風によって雪が吹き飛ばされ、枝葉が雪風にさらされたために枯れたもの。
これは頂上に生える「ハイイヌツゲ」にも見られます。また、枝は、いずれも北西の寒いシベリヤの方向で、山の下に向かっています。そういう意味で「ダイセンキャラボク」は寒さと雪を好む植物で、雪ずりに適応した高山植物といえます。

ダイセンキャラボクとは?

ダイセンキャラボクはイチイの変種で、日本海側の高山に分布。常緑の低木で高さは50cmから2mと低く、幹は直立せずに斜に立ち、根元から多くの枝が分かれて横に大きく広がっています。
葉は針葉で先がとがっており、一年中緑色で枝の周囲から出ているのが特徴。雌雄異株で、花は5月に咲き、雌木は、秋になると赤い丸い実をつけ、その味はわずかに甘い。
この頂付近の群落は、特別天然記念物に指定。県の木としても知られています。

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