大山・山陰絵日記 「山陰のお正月」 12月31日〜1月3日


12月31日(月) 雪
雪の大晦日。一年の終わりを包む白銀の世界。
大山寺参道では、恒例のカウントダウンイベントも実施され、かまくらもあり、カラダを芯から温める豚汁や大山そばもあり、年越しを真っ白な銀世界の下で・・・・。
その近く、大山寺橋ではうっすらと灯る明かりが一面の銀世界を神秘的に浮かび上がらせ、見る者の言葉を奪っています。


1月1日(火) 雪
A HAPPY NEW YEAR!
新年のスタートは妖怪のふるさと・境港で。
今年も三が日には連結列車、妖怪神社で初詣などのイベントが開催され、新春からロード沿いは大賑わい。
その主役を務めるのが、今年の干支でもある「ねずみ男」。
「オレさまの年」とばかり、彼を主役にしたグッズ、イベントも盛りだくさん。今年は彼から目が離せないようです。


冬の使者が元旦に舞う。
北から安らぎの地を求めてこの地に降りたコハクチョウたち。
春までの数ヶ月、この故郷でまた北へと飛び立つまでのエネルギーを蓄えるのです。
白羽を広げ冬空を美しく舞うその姿。これも中海・冬の風物詩として語り継がれています。


1月2日(水) 雪のち雨時々曇り
雪化粧された「由志園」。
山陰が誇る日本庭園が真っ白に染まる瞬間は、冬だけに与えられる神様からの贈り物。
日本にずっと受け継がれる雅なお正月の宴。こんな時こそ、“日本”の時間を感じる山陰の名庭で過ごしたいものですね。


真っ白な雪の絨毯に立つ松江城
山陰唯一の天守閣を持つ名城としての存在感は、こんな雅な背景でこそ引き立つものですね。絵になります。その一方でちょっと足元に目をやると・・・。お堀の水がなんとこの寒さで凍っているではありませんか・・・。いや〜、何だかこの風景で一気に寒さが増した気がします。
そして車を走らせ冷たい風が吹き抜ける宍道湖畔へ。雲の隙間から陽が差し、まるでスポットライトをあてるかのように照らし出す湖畔沿いのベンチ。ここに座るカップルは、まさに恋愛ドラマの主役? さすが縁結びの聖地。水辺のこんな場所でもハートな舞台を見つけました・・・。

舞台は変わって初詣客で賑わう「八重垣神社」。
スサノオノミコトがヤマタノオロチから稲田姫を救い、そして結ばれた地。そう、ここは縁結びスポットのなかでも一際人気の場所なのです。
また若い女性が集まるのにはもう一つ理由が・・・。その答えは境内裏手にある「鏡の池」にあり。
メッセージが書かれた紙に硬貨をのせ、その沈む時間や場所によって「運命の出逢い」を占う水占いおみくじ。
さて2008年、「待ち人来たる」はやってくる?


1月3日(木) 曇り時々雨
雪から雨へ・・・。
とはいうものの名峰・大山へと繰り出せばご覧の通りの銀世界。
途中、雲もとれ美しい青空が広がる瞬間はまさにカメラマンにとって絶好のシャッターチャンス。ここぞとばかりに「雪と・・・」というタイトルをイメージし、様々なイメージカットを撮影しました。


年末からの大雪で心配された各スキー場も無事オープン。
ここ桝水高原スキー場でも多くの方が初滑りを楽しんでおられました。
そんなゲレンデで、ひと際大きな笑顔を発見。スキー板も、ボードも、ソリも持っていないのに・・・。なぜ?
その答えは正月三が日に実施された「森の楽校」で、インタープリター林桂子さんによる「五感で楽しむ自然ガイド&体験」(勝手に命名)に参加したファミリーの大満足の笑顔だったのです。
彼女のガイドの素晴らしさは、とにかく参加者が“主役”であること。自然のお話しをするにしても、とにかく「考えさせる」、「嗅がせる」、「触らせる」など体全体をフルに使って自然の恵みを感じさせてくれること。ここに「自然をダイレクトに感じる」という充実感が生まれるのです。
この日のプログラムは雪を使った「簡単アイスクリーム作り」。冷凍庫もないのに何で?・・・、そんな疑問とともにスタートするこの企画、最後にはみなさん満面の笑顔で自作のできたてアイスを食べておられました・・・。う〜ん、まさにエコツーの見本ですね。 このイベントは次回、1月12日〜14日にも実施されるそう。ぜひ“笑顔”をお求めの方は桝水高原へとお出かけくださいませ〜。


年末の大雪がくれたプレゼント。
それはこんな冬景色だったのかもしれません。
夢中でシャッターをきる私の向こうにも、これまで見たことがない“絵になる”時間が存在しているのです。
何度も足を運び、何度も撮影しているにもかかわらず、出逢う風景は唯一無二
まさにミステリアス山陰。豊かな自然が残り、厳しい寒さに包まれる山陰だからこその神様からのギフトには、人々を無言にさせる感動の時間が待ちかまえているのです。


出雲大社周辺では、正月恒例の「吉兆さん」が開催。
地元13町内会の住民たちが家内安全や五穀豊穣を願って周辺を練り歩きました。
初詣の最中に出くわした恐ろしい面をかぶった子供たちを激写。
その小さな体とは対照的な鬼の形相に、思わず「コワイ〜」というより、「かわいい〜」との声が・・・。
ともあれ出雲に今年一年も平和な日々がやってくる、そんな安堵の時間だったのかもしれませんね。


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