大山へのメッセージ
名峰を愛する2人の男による熱きトークバトル
いよいよ1週間にわたる催しも本日が最終日。
夜にはそのフィナーレを飾るにふさわしいイベントが行われました。
主催側の猛烈なアタックにより実現したこのトークショー。
主役を務めるのが、「大山恵みの里構想」など地域素材を活用、様々なアイデアを出し大山の魅力をPRする、今周辺で最も元気な街の1つ
大山町の町長・山口隆之氏。
そしてアウトドア商品メーカー「モンベル」を立ち上げ、今や日本のTOPブランドにまで押し上げたカリスマにして、トップクライマーの肩書きも持つ
モンベル社CEO 辰野勇氏。
2人の共通点は、共に“大山が大好き”だということ。
そんな2人がこうして向き合い、“大山”をテーマに様々な思いをぶつけ合ったのです。
大山の“顔” 名物町長 東京へ
笑い?に込めた、地元からの熱いメッセージ
まずは山口大山町長から。
とにかく明るいキャラクターの通り、挨拶から笑いあり、涙なし、また笑いありのトーク。
大山町独自で、また周辺市町村との連携でこれまで取り組んだ事例を挙げ、大山の魅力をアピール。地元代表としてその誇りを熱心にPRされていました。
「大山」。世間一般では、「おおやま」と読むのが常ですが、これをいつか近い未来「だいせん」と読むのが常というようにしたい、そんな野望を抱いているそう。
名物町長の夢。
全国の大山さんが「私の名字は読み方が変わってるから」と「おおやま」というルビをふるようになること。
それは本気なのか、冗談なのか・・・。
こんなユニークな表現に例え、知名度が全国区になることを目指しているのです。
大山が好きだからこそ・・・
TOPブランドの会長が語る大山への提言
続いて辰野さん。
様々な名峰を登頂してきた経験をふまえてのお話はとても興味深いもので、観衆をひきつける魅力はさすがの一言。
ただ、いざ大山の話になると表情は曇り気味となり、口から放たれる言葉は大山への苦言、提言。
「モンベル会員は全国に14万人います。その人たちに大山を紹介する際、正直今の状況では困ってしまう。核になる観光素材がないことがとても残念でならない」。
核心をついた言葉の一つ一つは、“大山が大好きだからこそ”の愛のムチでもあるのです。
題して「ヒトツーリズム」
マンパワーこそが観光発展の源だ
互いの思いをぶつけ合うように意見交換。
その内容を細かく紹介すればとてもじゃありませんが書ききれないほどにその内容は濃密そのもの。
途中からは来場者からの提案、質問を交えながらディスカッションするなど、あっという間の1時間はお二人に「えっ、もう終わり」と言わせるほどに白熱したものとなりました。
その中で出た辰野さんの発言。
「確かに大山は自然や環境に恵まれている。それを生かすのは「人」。あの人に会いたい、この人のガイドを受けたい、そう思わせる人材の育成こそが今後の発展の大きな武器になるはず。今の大山にはそんなマンパワーが重要で、それをある友人は“ヒトツーリズム”と名づけています。ぜひ大山でも人を生かす街づくりに積極的に取り組んでほしいですね」
人材こそ宝。
地域を引っ張るマンパワーこそが観光発展の鍵だということを痛切に感じさせてくれました。
人と人が本気でつながる瞬間(とき)
そこには新たな“未来”が生まれる
二人が大山について素直に、そしてストレートに話しあうことで、新しい発展もありました。大山というフィールドで繰り広げられる次なる一手、今具体的な中身は明かせませんが、今後の展開には要注目です。
そして惜しまれつつ終了したトークショーの後、会場は懇親会へと早変わりし、主役のお二人を囲みながら「大山」についてみんなで語り合いました。
その中には、山陰の食、経済、文化など様々な側面でゆかりの方々が集い、そして意見交換。国や県をはじめ、大手代理店、金融機関、天然水の工場で話題を集めるサントリーの職員のほか、山陰の食を首都圏に届ける居酒屋「山陰かば」のオーナーの姿も。
この時間を起点に、今後様々な動きが出てくるのかもしれませんね。
深まる交流、伝わる想い
ここ日本の中心で広がる山陰の輪
この1週間、多くの出逢いがありました。
それはこの交流会に出席された方々だけではなく、この場所に来場されたみなさんにも言えること。
美しい日本の風景、お金では買えないゆとり、恵まれた自然文化など、大山にふれる時間はみなさんに人間が人間であるために必要な“何か”を教えてくれたはず。
これがスタートとなり、この輪が広がり、みなさん一人一人が観光大使となって大山・山陰に足を運ぶきっかけになることを望んでなりません。
ありがとうございました。
次回は、大山で逢いましょう!
PS
この成功の裏には、モンベル社スタッフの多大なサポートがあったことを忘れてはなりません。