文豪・井上靖が「天体の植民地」と表現した日南町。その中でも特上の清々しい風景です。
ここは印賀盆地とも云われる旧大宮村の水田風景。印賀鋼の発祥の地としても知られていますが、かつてたたら製鉄により最高の玉鋼を生産した地域です。もしかしたら、この盆地の多くはたたら製鉄の鉄穴流し(かんなながし)でできたのかもしれない…。地域の歴史を少しばかり知ると、そんな思いになります。周囲には新緑に包まれた里山(丘)、それを映し出す広大な水田、赤くさび付いたトタン屋根の建物達…うっとりするほど素敵な空間です。まさに、天体の植民地です。