大山・大神山神社奥宮の神門。国の重要文化財。独特な雰囲気に包まれています。
晩秋、ブナやミズナラの広葉樹の紅葉はかなりが落葉し、つい先日までの艶やかな色合いが落ち着いてきました。常緑の杉の大木は表情を変えませんが、心なしか冬への準備をしているかのようにも思います。
この神門(江戸時代までは山門が正しいか…)には、大山の信仰を知る上でヒントがいっぱいあります。例えば、門が逆さに設置されていること(閂が逆に付く)。門の真ん中には菊の御紋があること。そして、白布に染まられた亀甲紋、門のカタチ、見事な石垣、神木の杉、左横にはブナ。門をくぐると、正面には大神山神社奥宮(旧大山寺本堂)が人を寄せ付けない迫力で鎮座し後方は杉とブナの大木の森が迫る…。衆生が立ち寄ることが憚れる、そんな世界(宇宙)となっているように感じます。
晩秋の大山、大山寺、大神山神社、息を調え、心を調え、身を調えるには最適な場所です。そして森を調え、空気を調え、水を調える。さらには地域を調え、日本を調え、世界を調える…それが古来から、大山が持つチカラとされてきたことを実感。