「地域が変われば日本が変わる」「あるものを生かす地域力創造」。これは、本書の中心を貫く信念であり、メッセージです。本のタイトルは「地域に飛び出す公務員ハンドブック」ということで、公務員向けの指南本と理解しがちですが、公務員だけでなく、地域の元気に取り組む「地域人」、また“思い”を持つ市民に向けてのネタ本といってもいい内容となっています。
著者は総務省の初代地域力創造審議官。在任中は地域づくり政策の最高責任者としてクリエイティブな政策を企画されましたが、同時にアクティブに全国の各地域を飛び回り、地域を元気にするための取り組みに具体的に関わられました。その事例紹介は的を射たもので、地域づくりのヒントや元気になるキーワードが散りばめられています。
また、著書の中では、繰り返し大山中海地域の魅力や可能性、地域の取り組みについて紹介をいただいています。著者は15年以上にもわたって当地を繰り返し訪問されていますが、それだけに大山中海地域をよくご存知で、一番の理解者だと思います。当地の自然をベースにした神話の時代からの歴史、文化、産業の繋がり、また森里海の水の連環がきちんと維持されている環境はきっと心地よく、最も素敵な地域だと感じていらっしゃるに違いありません。移住候補地のひとつとも考えられているようで、「地域人」として嬉しい限りでもあります。また、今回の出版にあたっては山陰からの出版にこだわり、カバーデザインなども当地のデザイン会社にお願いされたということで、著者の想いがググっと伝わってきます。
「地域から日本を変えよう」と表紙にメッセージがありますが、言葉を替えれば「地域に住む私達が元気になることは、日本が元気になるこということ」。この本が「地域の元気」に 関心のある全ての人々のしるべとなることを願い、心から推薦します。
購入は山陰であれば今井書店。
https://www1.imaibooks.co.jp/ec2/modules/myalbum0/photo.php?lid=1362
アマゾンなどでも購入できます。