「大きな銀杏の木の下で」 11月13日
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日南町・旧日野上小学校の大銀杏。
今や、「奥出雲の金言寺か日南の日野上小か」とSNS上の話題にもあがるなどすっかり定番となった名所。
地元の人にとって思い出の1ページでもある小学校での日々。
学んだ時間、遊んだ時間、笑った時間、泣いた時間。
廃校となった今、そんな“とまった時間”を、形あるままに記憶としてだけでなく記録として残すことはそんな容易ではありません。
それを実現させているのが情熱的な二人の町民。
私の大切な友人でもある二人。
ただ管理するだけでなく、来られた人が寒いであろうと地元の人から提供された焼き芋や温かい飲み物をふるまったり、一人一人に丁寧に声をかけて当地の思い出を話しかけてみたり。
派手なパフォーマンスではなく、地道に地道に、ただ裏方として多くのお客様に感動とおもてなしを提供する姿は、地域づくりに携わる一人の人間として大きな刺激となりとても参考にさせてもらっています。
だからこそ、私は写真をする人間として、そんな彼らの想いを残したかった。
それがこの一枚なのです。
この日も、この学校の卒業生の方が訪れ、「懐かしいなぁ」と連呼しながら置かれたベンチに腰掛け、流れた時間のなかで誕生した新しい家族との記念撮影をされているシーンはとってもほほえましいものでした。
そして私もこの数年、様々な大切な人たちの家族の絆、友情、愛情をこの木の下で写真として残してきました。
きっとこの銀杏の木には、そんな思いにさせてくれる強い力が宿っているでしょうね。
新しいことを始めることは簡単です。
ただ信念をもって継続していくは本当に難しい。
それをただただ地元のためにと継続する二人。
ここに多く地元民が賛同し、参加し、そして地域の資源・誇りとしていつまでも愛されつづけることを切に期待しています。
今年も貴重な時間と風景をありがとう。
また来年^^
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