「妖精の森の今」 10月5日
先週末、台風12号の影響で通行止めだった桝水高原〜奥大山間の大山パークウェイが開通を迎え、早速再会の時間を楽しむためドライブへと出かけてきました。
行くべきか行かぬべきか。
見るべきか、見ないべきか。
実はこの開通の際、再会を唯一迷った場所があります。
それが、「木谷沢渓流」。
私にとってこの場所は大山を伝えるに必要なお気に入りの一つにして、これまでも何度も撮影でお世話になった自分にとっても重要なポイント。
それが先の台風で甚大の被害を受け、過去の面影を失ったことを聞き、それ以後実風景はもちろん、報道などでも観ることをさけるほど個人的にはショックを受けていました。
ただ、以前の記事でも書いたようにこの地域にはこの森の再生を願う多くのスタッフがたくさんいます。
きっとその思いは形になり、必ずあの風景に出会える日が来る。
私はそんな幾年越しの再会を期待し、あえて今の現状を見ることにしたのです。
ただ・・・。
わかっていたとはいえ・・・。
ショックでした。
やさしい妖精の森の姿はなく、今はただの渓流のような感じ。
あの風景を知っているだけに、今の現状を素直に受け入れることはできません。
でも随所に残った小さな命、ブナの森に、何より今もたやすことのない大山の湧水に明るい未来が・・・。
特に感動したのが、途中にある渓流の泉。
土砂により溜まった天然水の泉がすべて流され、ほとんど何も残っていないなかで、唯一一本の古木だけが再生を信じるシンボルのように天高く幹を伸ばしていました。
再生の古木。
困難を生き抜き、森を守ろうとするこの木にはきっとこの森の明るい未来が託されているのでしょうね。
がんばれ。